第二外国語の学習を通じて見えてくる世界

日本人は英語が苦手なこともあり、(最近は大分改善されてきたとは思いますが)英語を使える人自体がまだまだ少なく、英語が使えるというだけで「すごいね」と言われたりします。そのような状況なので、英語以外の第二外国語を使える人の割合は本当に一握りだと思います。

私自身はスペインから帰任して以来、スペイン語の学習に取り組んでいます。レベルは初心者の域を出ないのですが、英語以外の言語に触れることで見えてきた事が色々あります。

スペイン語を始める前は日本語と英語との比較しかできませんでしたが、今は、スペイン語という全く違う視点を持つことにより、視野が広がった気がしています。

以前は英語に比べて、日本語は特殊な言語という認識を持っていました。例えば以下のようなケースです。

  • 日本語ではしばしば主語を省略する/英語では主語は省略しない
  • 日本語には男言葉、女言葉がある/英語では性差を意識しない
  • 日本語では仲間内で話すときと(タメ語)、そうでないとき(丁寧語)で話し方が変化する/英語ではそのような使い分けはしない

しかし、日英の対比にスペイン語を視点に入れてみると、むしろ特殊なのは英語ということなります。

  • スペイン語では主語を省略する(動詞の活用で主語が分かるので)
  • スペイン語には男言葉、女言葉がある(男性は語尾がoで終わる形、女性はaで終わる形に変化)
  • スペイン語では親しい間柄の人と話すときには主語が「tú」となり、目上の人の場合は「usted」となる

もちろん、英語とスペイン語に共通する部分があり、日本語が特殊、というケースも沢山あると思います。ここで述べたいのは、2者だけの比較をしていた世界に、1つ別の視点導入すると、また違う世界が見えてくるという事です。これが視野が広がると言う事だと思います。

第三・第四外国語と視点を増やしていくと、さらに視野が広がるのだろうと推測します。

外国語習得には相当なコスト(時間、費用)がかかるので、どこまで真面目に取り組むかは、個々人の状況(目的、モチベーション、年齢、など)に応じて皆さんが判断される内容だとは思いますが、英語以外に触れることで見えてくる世界がある、という点をお伝えさせていただきました。

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